駄文+WEB漫画 紅而遊戯

雑文 2673年1~2月

・・・・・・・


目次は右欄にあります。

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奇跡の田嶋レトリック

【皇紀2673/02/28】

(注意! 今回の記事は長いです)

2月3日放送の「たかじんのそこまで言って委員会」(読売テレビ)で
慰安婦問題を扱っていました。
居並ぶパネリストの中で一人
田嶋陽子だけが
日本軍による慰安婦の強制連行があったと主張していました。
(※この部分の書き起こしは文末にあります)

彼女の主張が興味深かったので
取り上げてみることにしました。

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田嶋陽子が実例として挙げたのが
「韓国の農村で井戸端に水汲みに集まっていた少女たちが
騙されてトラックの荷台に乗せられて
そのまま連れて行かれた」という話でした。

この話に
勝谷誠彦がさかんに突っ込みを入れていました。

田嶋陽子は
最初は「日本軍が」という前提で話を進めていましたが
勝谷の指摘に体勢立て直しの必要性を感じたのか
主体を「役人」にアッサリと変えます。
要するに
日本軍に命じられて役人が強制連行を行なった、という訳です。

田嶋陽子は、しかし
またもや勝谷に指揮系統の不条理を突っ込まると
話題をそらした上で逆切れする始末です。

指揮系統が違うのに
どのような手続きを踏んだら
軍が地方行政組織の役人に命令が下せるのでしょうか。
組織で働いた経験がない田嶋陽子には
現実の人間集団のリアリズムが分からないのでしょう。

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そもそも
日本の統治下にあったとはいえ
当時の朝鮮半島では道議員も村長も巡査の多くも朝鮮人でした。
朝鮮人が圧倒的多数を占める環境の中で
白昼堂々
泣き叫ぶ朝鮮人少女を
トラックの荷台に押し込めて連れ去るなどということが
できるのでしょうか。
だいいち
地元の朝鮮人の役人に実行行為をやらせたと言うなら
文書なり何なりの証拠が残ってしかるべきです。

また、おかしいのは
このような大雑把なやり方だと
有力者に縁故のある娘などもさらってしまいかねません。
そうなると大問題ですよね。

それに
こんながさつな大量誘拐をしたら
目撃者が山ほど出てくるはずです。

慰安婦問題というものは
具体的事実や客観的制度を一つ一つ眺めてみると
不自然なことだらけなのです。
不自然を不自然と感じる感性が欠如した者だからこそ
ファンタジーとしての慰安婦問題を真実と信じてしまうのです。

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かねてから田嶋陽子のレトリックについて
「現実に基礎を持たない、観念で構成された虚構」と思っていました。
これを上手く説明できる文章を
失語症研究の山鳥重教授の書物から見つけたので引用します。

『自分の状態あるいは自分と周囲との関係がうまく理解できないため、その心理的欠損をことばだけで補おうとする場合がある。この結果、奇妙な言語反応が生み出される。』

山鳥教授が紹介するのは
左手が半身麻痺で動かないのに
それを認めずに
「新しいもう一本の手」があると主張する患者の例です。

『たとえば筆者が経験した症例から患者との実際の会話を引用してみよう。
(麻痺の手のほかに新しい手があるという陳述に関連して)
「新しい手はどうなった?」
「ゆうべもあったんや」
(中略)
「新しい手があったりせんやろ?」
「手を拾うてきたんや」
「どこに落ちてたの?」
「葬式に行っとってな。うちの隣保の。ほんで、片づけよう思うたら、ようけ出てきたんや」
「手が出てきた? どこから?」
「畑、畑から」
「え?」
「わし、手が動かへんいうとったやろ。それで、母がお経ごっつ(たくさん)あげたんや。動くようにさしたってくれ、いうて。ほしたら(そしたら)・・・・・・」
「ほしたら、畑から手が出てきた?」
「わしが拾うて持っていんだ(帰った)わけや」』

患者には幻覚のような裏づけとなる経験があるわけではなく
むしろ自分の手についての認識は空白になっているとのことです。

『その認知の空白を言語だけで穴埋めしている状態と考えられる。』

つまり
『「新しい手」という話題について、理由を聞かれたから「拾った」と答え、場所を聞かれたから「畑から」と答えているだけなのである。』

この患者の頓珍漢な弁論は
『言語装置だけが(心でなく)問いかけに勝手に反応するという、言語の「自走状態」が作り出す症状であると考えられる。』

(以上、『 』内は
「ヒトはなぜことばを使えるか」(山鳥重/講談社現代新書)
1998年11月20日第1刷発行:P97~99より引用)

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現実の認識や経験と無関係の
「言語の自走状態」とは言い得て妙です。

田嶋陽子も
現実を認識する能力に乏しいからこそ
相手の発言を「言語装置」の働きだけで引っ繰り返す弁舌術が
発達したのかもしれません。

論理と内容がメチャクチャでも
自由自在に言葉を操って論敵を沈黙させる田嶋陽子の舌技は
天才としか言いようがありません。
しかし
何とでも言えるということは
何も言っていないのと同じす。

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※「たかじんのそこまで言って委員会」書き起こし部分(1分あまり)

田嶋 「ここにいろんな例があるんですけど。一つでも二つでも読んで見ましょうか。
だいたい10歳から15歳の女の子が誘拐されたんですけど、どういうかたちで誘拐したかっていうと、
まずですね井戸に水汲みに行ってって言うのが一つある」
勝谷 「それを日本軍がやったんですか?」
田嶋 「そう」
勝谷 「日本軍がやった!? それを証拠立ててくれよ」
田嶋 「だって、韓国は日本の植民地だったでしょ。すると、そこに、たとえばここにもう一つある・・・・」
(ここで驚いた口調で池田信夫が質問)
池田 「韓国の話ですか?」
田嶋 「韓国の話ですよ」
それでトラックで来て、トラックなんか田舎で珍しいからみんなが寄ってくると、乗ってみるか、うんと、乗ると、そのまま走り出して、嫌、下ろしてって言っても下ろしてくれない」
勝谷 「それは日本軍なの?」
田嶋 「そう。それでね・・・」
勝谷 「あそこにも元軍人さんがいるけど、そんなことやったら軍法会議で銃殺だよ」
田嶋 「いや、当時、だから、これは」
勝谷 「しかも当時みんな南方で戦っているんだから」
田嶋 「うん。役人がやってるわけよ」
勝谷 「全然違うじゃないか、役人と軍人とは」
田嶋 「いや、軍人が・・・・。軍人がサシ(指図?)・・・・。バカだね、アンタたち」
勝谷 「じゃあ、役人って書いているのか?ここに腕章して。憲兵って書いてあるのか?」
田嶋 「うん」
勝谷 「本当だな、憲兵がやったんだな」
田嶋 「話を聞きなさいよ」
勝谷 「嘘八百言ってるのは時間の無駄なんだよ」
田嶋 「軍人が役人に指示をして、その役人は例えばインドネシアだったら、町長さんのこともあったわけ。たとえば。ここで、日本・・・」
勝谷 「どうやったら軍人が役人に命令できるの?」
田嶋 「あのね、もう慰安所もあるわけよ。
慰安所の建物は軍が提供したり建設したりして、警備は・・・・・」
勝谷 「突撃一番っていうコンドーム配ったんだよ」
田嶋 「うるさいナ~。ガタガタ言わずに座ってろ」

おしまい

誤作動は怖い

【皇紀2673/02/25】

今回はゴマメの歯軋り的な、
小市民のささやかな愚痴を開陳します。

誰しもが一度は経験していると思うのが
電化製品などの誤作動です。

2週間前のことさら冷え込んだある日
寝る前に部屋を暖めるべく
エアコンの温度を普段より3度ほど高く設定した上で
電源を入れました。
小一時間ほどして戻ったら
エアコンの電源は入っているのに部屋は寒いままです。

「ついに壊れたか!」と覚悟しましたが
リモコンの液晶画面を見ると何故か「冷房」になっています。

温度設定の時に誤って操作した可能性も考えましたが
それはあり得ません。
冷房にするには
リモコンの前ブタを開いて「切換」ボタンを押さなければなりませんから。

よりによって
今冬一番冷え込んだ日に誤作動を起こすとは・・・・・。

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10年ほど前に買ったDVDレコーダーも誤作動で困らせてくれました。

これは
当時5万円ほどしたように記憶しています。
月々の乏しい収入を考えると分不相応に高価だったので
買おうか買うまいか髪が抜けるほど悩みました。
散々考えあぐねた末に
まさに清水の舞台から飛び降りるつもりで購入した、その翌月
勤め先を馘になった思い出の品です。

私が買ったのは
DVDレコーダーが世間に普及し始めた初期のタイプで
無駄に大きくて重いのが特徴です。
使い始めたころは不具合はなかったのですが
年を経るごとに我が儘になりました。

深夜番組を録画予約しておいたら
朝になっても異音を発しています。
赤い光のLEDライトが録画中であることを示しています。
リモコンを押しても何の反応もない。
だからディスクを取り出すこともできません。
電源ボタンも切れない状態です。
仕方なくコンセントを抜きます。
再度、コンセントをつなげて
電源を入れた上でディスクを取り出します。
このディスクを再び挿入すると
読み出し不可能になっていて
DVDレコーダーは「ヴィンヴィン」うなるばかりです。
リモコンを押してもウンともスンとも言いません。
またまたコンセントを引っこ抜きます。
こんなことがしばし起こりました。

不具合は連続して起きるわけではないので
故障ではないと思います。
しかし
このような
何を言っても聞き入れない田嶋陽子のような状態になられると
弱り切ってしまいます。

ほかにも
録画予約しておいたのに
半分だけしか録画できていないといった不具合もありました。

パソコンが当然のごとく誤作動を起こすように
複雑怪奇なプログラムを内蔵している家電製品に誤作動が生じるのは
宿命かもしれません。

どうしても録っておきたい番組のときに
誤作動が起きてしまうと
脱力&怒り心頭でした。

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数か月前に自動車のドアをリモコンでロックしました。
そして
少しばかりボディの汚れ具合を調べていたら
何故か突然、ロックが解除されました。
リモコンのボタンは押したおぼえはないのに、です。
もっとも、この場合
「リモコンのボタンには絶対に触れなかった」とまでは言い切れません。

しかし
家電とは違って
自動車で誤作動らしき妙な出来事が起こると
背筋に寒いものが走ります。
・・・・・という訳で一応記録しておきます。

おしまい

『ダイ・ハード』鑑賞3回目

【皇紀2673/02/19】

むかし、2回ほど観た記憶があるのですが
2週間前にテレビで放映されていたので
久しぶりに鑑賞しました。

まず驚いたのは
冒頭の飛行機内の場面が丸ごとカットされていたことです。
おかげで
主人公の刑事、マクレーンがなぜ裸足で戦わざるを得なかったかが
視聴者に伝わらない内容になってしまいました。
テレビ局の人間は何を考えているのでしょう。

それでもこの作品は
アクション映画の金字塔とも言われるだけあって
伏線の張り方が巧みです。
しかし
さすがに3度目の鑑賞となると
感動は薄いです。
素直に鑑賞するよりも
いろいろ粗を探してしまいます。

犯人の一味がマクレーンに銃口を突きつけながらも
そのまま撃たないでウダウダ何かを言い出すくだりなどは
前に観た時には気にならなかったのに
今回はさすがに白けました。
「悪役が
そのまま突き進めば主人公を倒せるのに
あえてチャンスを与える愚行をやってしまうのは
アクション映画の定石」と言われればそれまでですが。

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『ダイ・ハード』に出演した俳優のなかで
印象が強いのは
マクレーン刑事を演じたブルース・ウィリスよりも
犯罪集団の親玉、ハンス役のアラン・リックマンです。

映画の最後に
生き残っていた犯人の一人が
マクレーンたちを襲撃!という場面がありますが
私はずっとこれをリックマンだと思い込んでいました。
「最後までリックマンがしぶとく頑張ってたな~」と。
それが
今回、見返したら
別の役者でした。
リックマンの存在感があまりにも強烈だったので
記憶の中で無意識に役者を入れ替えていたようです。

リックマンはその前の段階で
ビルの高層から落ちてあえない最期を遂げていました。
この墜落の場面は
打ち合わせよりもわざと早くリックマンを落として
本当の驚愕の表情をカメラに収めたのだそうです。
このせいかどうか
リックマンは『ダイ・ハード』に触れられると
嫌な顔をするそうです。

ちなみに
この『ダイ・ハード』が
アラン・リックマンの映画本格デビュー作です。

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ネットで調べると
思いのほかアラン・リックマンのファンが多いので驚きました。

怪作『ギャラクシー・クエスト』での
リックマンを賞賛している人が結構多いのですが
これについては私も同意します。

『ダイ・ハード』はしばしばテレビで放映され
一般的な知名度も高いのですが
『ギャラクシー・クエスト』は好事家のほかには
存在すら知られていないようです。
ある意味
こちらのほうが面白いと思うのですが。

おしまい

お詫び&言い訳&愚痴その他

【皇紀2673/02/13】

本日付の雑文「スポーツと体罰」ですが
こちらの不手際で
2~3日前に未完成な形で掲載されていたようです。
未熟な文章を読まれた方にお詫びいたします。

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お詫びついでにもう一つ。
漫画『七獅武遊録』の次回作ですが
まったく進んでいません。
ネームが中途で止まったきりです。

実は私
病気というほどではないのですが
病院で処方してもらった薬を先月から
毎日欠かさず飲んでいます。
そのせいかどうか
精神エネルギーが減衰したような状態になっているのです。
もちろん
気のせいかもしれませんし
薬とは無関係かもしれません。

いずれにしても
漫画は精神エネルギーの力で描くものですから
気力が萎えた現今の状態では
到底『七獅武遊録』に手をつけられません。

不思議なことに
漫文のほうは苦労なく描けるのですが・・・・・。

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正直に告白してしまえば
あくまでもアクセス数などをもとにした推測ですが
『七獅武遊録』あまり読まれていないみたいです。
それで
少しばかり『七獅武遊録』の今後について思い悩んでいたことも
意欲の減少につながったのかもしれません。

とにかく
次回第8話がいつになるかお約束できません。

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薬のせいで気力が萎えたのかもしれない、と書きましたが
もしかしたら
気温の変転が気分に影響を与えているのかもしれません。
私は寒暖の変化に弱い体質ですから
昨日と今日とで
朝の最低気温の差が5℃もあると
意識朦朧、とまでは行きませんが
集中力が落ち、むら気となります。
こういう時は
機械的な作業は平常どおりこなせますが
創作的な仕事はまるっきり無気力になるのです。

ま、単なる言い訳と受け取っていただいても結構ですが。

おしまい

スポーツと体罰

【皇紀2673/02/13】

発端は
大阪市立S高校バスケット部主将が
顧問の体罰に苦しんで自殺した事件でした。
以来
にわかに運動部と体罰の関係が取り沙汰され
あの学校でも体罰が
この学校でも体罰が、という風に
犯人探し及び体罰糾弾の風潮が広まりました。

体罰問題は
学校だけでなく
オリンピックにまで飛び火して
ついに柔道女子日本代表監督の辞任にまで至りました。

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社会の価値観が変わりましたね。
スポーツと体罰(=シゴキ)が
切っても切れない関係にあったのは昔からです。
しかし
一昔前なら
体罰を告発した側が黙殺、ないしは社会的に圧殺されました。
それ以前に
到底告発できない雰囲気がありました。
それが今は
告発された側がマスコミに糾弾され
場合によっては職を辞すところまで追い詰められます。

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それでは
人々の意識も進化して
青少年の人権も配慮された結果
体罰は根絶できるのでしょうか。

私は無理だと思います。
理由を思いつくままに挙げてみると・・・・。

・集団内で秩序・権威・面子を守る必要性
 (監督や先輩が絶対者になることで上下関係を維持)
・指導者は言葉では伝えられないものを教えざるを得ない
・指導の目的が必ずしも「生徒のため」ではない
 (おまけにそこに金や利権が絡んでいる)
・しょせんスポーツは力による戦いを規則で縛って抽象化したもの
 (暴力とスポーツは相性がいい)

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私は体罰を容認しているわけではありません。
むしろ
質の低い教師や指導者に枷をはめるためにも
行き過ぎた体罰には法による制裁を容赦なく下すべきと思っています。

しかし
スポーツ界から体罰を追放することはできたとしても
指導者がその気になれば
どんな手を使ってでも教え子を追い詰めることができます。

結局は
指導者の人品
指導される側の質
それを取り巻く関係者、保護者の意識が
体罰のあり方を左右することになると思います。

大阪市立S高校では
これらすべてが通常からかけ離れていたように思います。
指導者は殴ることが日常になっており
指導される生徒もそれを受け入れ
校長ら学校関係者は体罰を黙認し
保護者らはむしろ体罰を当然のものと思っていた・・・・・。

これが現実です。
だから体罰根絶は難しいのです。

マスコミも
潮が引いたように
この話題を取り上げなくなりましたし。

おしまい

冬アニメ雑感

【皇紀2673/02/07】

いい年をして
私はアニメを観ます。

実は小学生の頃に一度アニメは卒業しました。
以来
アニメとは無縁に生きていましたが
4年ほど前に
『新世紀エヴァンゲリオン』が
テレビで再放送されていたのを観て
これをきっかけに
アニメを視聴するようになりました。
俗な言い方をすると
ハマってしまいました。

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そんな訳で
アニメの新シリーズが始まると
目の届く範囲で一応観ることにしています。

注目している作品は
「絶園のテンペスト」と
「THE UNLIMITED -兵部京介-」です。

「絶園のテンペスト」は中盤でダレてきたのですが
新展開および新キャラの登場で持ち直した観があります。
「兵部京介」は
次の展開がどうなるか
今のところまだ期待が持てます。

「マギ」はそれなりに面白かったのですが
「革命がァ~」とか
「共和制がァ~」という展開になった途端
観る気が失せました。
不自然な政治臭がにおってきて
白けてしまいます。

「琴浦さん」は第1話はそれなりに面白かったのですが
回を追うごとに学園コメディの枠に収まってしまいました。
4話で見るのをやめました。

「AMNESIA」は
主題歌も結構よかったし
第1話も視聴者の心をつかむべく謎をちりばめていて
次回への興味をかきたてられはしましたが・・・・・。
話の進む速度が
私の中の歯車と合いませんでした。
もともとこの作品は
女子中高生を当て込んでいるようですしね。

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ほかの多くの作品は
初回の最初の数分で見限りました。

制作者の側が
物語を語るよりも
映像的な実験のほうに関心があるからでしょうか
TVアニメの一般的特質として
最初は面白いものが
回を重ねるごとに
ストーリーは陳腐になり
演出に緊張感が消え
挙句
中途半端で欲求不満な最終回を迎えます。

だから
初回で何の面白さも感じられない作品は
その時点で失格です。

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もちろん
回を重ねるごとに面白くなる作品もあるかもしれません。
あるかもしれませんが、
そこまでしてアニメに付き合うつもりはありません。

週1回
実質20分
しかも無料で観れるTVアニメですが
つまらなければ
その20分は精神的拷問と言えるほど退屈な時間です。

おしまい

本が売れないのは

【皇紀2673/02/01】

本が売れない、そうです。
雑誌も売れない、とのことです。

昨年の本と雑誌の推定販売額は
前年と比べて3・6%減の
1兆7398億円でした。
8年連続の減少である上に
26年ぶりに1兆8千億円を割り込みました。

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紙の朝日新聞(1月23日付)に
『耕論 本屋サバイバル』という聞き書きが載っていました。
いろいろ書いてありますが
肝心なことは
やはり
隠されています。

それは
取次(卸業者)と
再販制度(再販売価格維持制度)の問題です。
この二つに触れないから
結局
「本屋がいかに工夫・努力するか」という方向でしか
出版不況が語れないのです。

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要するに
取次はコンピュータによるパターン配本で
本屋の都合に関係なく本を押し込みます。
本屋には売りたい本は入荷せずに
要らない本ばかりがどんどん入ってきます。
当然売れません。
売れ残っても安売りはできません。
再販制度があるからです。
値下げできない代わりに
返品はできます。

返品に関わる時間や費用は
本が売れていた時代なら
目をつぶることもできたでしょう。
しかし
今は
「本が売れない」時代です。

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取次と出版社の関係では
出版社が本を取次に卸したら
それが読者に売れなくとも
お金が入ってきます。

だから資金繰りに窮した出版社は
どんどん本を刷って取次に押し付け
それが返品される前に
次の本を出して取次に押し込みます。
いわゆる自転車操業です。

出版不況の時代に
客からのお金が入ってこないのに
出版社と取次と本屋の間でだけ
本を回しても赤字が増えるばかりです。

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このように
出版業界には構造的な欠陥があります。
それに
今は新たにインターネットが情報流通の一角を占めるに至りました。
つまり
強力な商売敵が現れたわけです。

本屋がどれだけ努力しようと
出版業の未来に光は見えません。

おしまい

映画『アバター』を観て

【皇紀2673/01/31】

二十日ほど前にどこぞのテレビ局で放映していた映画
『アバター』を観ました。
始まりから3分の2は退屈で退屈で・・・・・。
それでも
かつてあれだけヒットした映画だから
何かキラリと光るものがあるだろうと期待して
録画したものを4日かけて観ました。

確信をもって断言しますが
最後の3分の1だけは頗る面白かったです。
ナヴィ族と地球人との戦争の場面だけは。

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映画の舞台は衛星パンドラ。
地球人は
そこに眠る資源を奪うために
パンドラの住民のナヴィ族を虐殺します。
強引にまとめると、こんなお話です。

正直に言って
ナヴィ族の青い肌と
細い腰回りの造形がひたすら気持ち悪かったです。
だから
全然彼らに感情移入できませんでした。

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それでもこの映画は
すごい作品だと思います。
全世界で大ヒットしたのも納得です。
「すごい」と言っても
あくまで「ハリウッド的にすごい」という意味ですが。

元の共同体から離脱、ないしは落ちこぼれた主人公が
全く別の価値観と文化を持つ共同体に接触して
試練を受けた上で受け入れられ
ついに指導者となる
・・・・というのが
この作品の背骨と言うべき法則です。

要するに
価値観の逆転(落ちこぼれから指導者に)や
二つの共同体の対比(強欲な地球人と自然とともに生きるナヴィ族)が
面白いのです。
『アバター』は
逆転と対比を際立たせて
分かりやすく描くことに成功しました。
その上
メイン・ディッシュと言うべき後半の戦闘場面も
文句なしの出来栄えでした。

意地悪な言い方をすると
観客の無意識の期待を裏切ることがないから
安心して見られるわけです。

ここに大ヒットの秘密があります。

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この作品は
ケビン・コスナー主演・監督の『ダンス・ウィズ・ウルブズ』との
類似を指摘されています。

影響は受けているのかもしれませんが
ハリウッド的な大ヒットの法則にのっとって作ると
似たような展開になってしまうのですね。
人間の無意識に訴えかける法則は
それほど種類が豊富なわけではありませんから。

おしまい

WEB漫画制作雑話

【皇紀2673/01/25】

漫画『七獅武遊録』の7話は
3日前に無事掲載することができました。

本当は先月12月の下旬に完成させる予定でしたが
身の回りで予期せぬ瑣事が数多生じたため
1か月もズレ込んでしまいました。

2か月で1本の作品を掲載するのもやっとの私から見れば
週刊雑誌に漫画を連載している出版漫画の作家さんたちは偉大です。
締切りを破るのも
1~2回原稿を落とすのも
仕方ないかな、と思います。

・・・・・と言うよりか
あんな分厚い週刊漫画雑誌というものが
よくも毎週欠かさず発行できているな、というのが正直な感想です。
外国では無理でしょうね。

なお
次回第8話の発表がいつになるか
明言は避けることにいたします。
(まだネームを作成中です)

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当たり前の話ですが
WEB漫画は
パソコンなくしては作れません。

今ではパソコンも本当に安いものになると
2万円台からあります。
しかも
安物であっても
漫画制作には十分使えます。
だから
WEB漫画の制作環境には恵まれています。

ちなみに
10年ほど前
私が初めて購入したパソコンは
20万円近くしました。
これだけ高価なシロモノでも
HDDの容量は10GBでした。

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パソコンで漫画制作と言っても
私の場合は
ペン入れまでは手描きです。
人によっては
すべて
・・・・それこそネーム作成から
パソコン上で行なう場合もあるそうです。

しかし
すべてをパソコンで処理するとなると
それなりの性能の機種を購入しなければなりません。
また
ペンタブレットなども別途必要になるでしょう。

ペンタブレットを買ったとしても
これに慣れれしまうと
筆圧や描きごこちの違いから
手描きには戻れないという噂もあります。

という訳で
当分はペン入れ以降の作業のみパソコン上で
という使い分けを続けるつもりです。

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それに
グラフィック・ソフトは時々不具合を起こしますから
すべてをパソコンに頼ることには
若干の不安があります。
第7話の文字入力の最中にも突然
矩形選択が使えなくなって往生しました。
結局
このせいで一日作業が中断。

・・・・・もっとも
翌日判明したのは
グラフィック・ソフトが悪いのではなく
私が設定の所をいじってしまったことが原因でした。

それでもやはり
こちらの過失ではないのに
ある機能が突如使えなくなるということがあります。

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出版漫画に対して
WEB漫画が優位に立てる点があります。

色塗りが容易なことです。

出版漫画で色を着けるのは
欧米では当然ですが
日本では一般的ではありません。

なぜなら
まず漫画家が色を塗る細かい作業に時間を取られます。
また
同じコマの中で色と色がお互い干渉しないか
バランスも考えなければなりませんから
悩めば悩むだけ時間が過ぎ去っていきます。

それに
漫画家が原稿の中に完璧に色彩を配置したとしても
その色の通りに印刷に出るわけではありません。
印刷用のインキには
乾燥剤などの薬剤が混じっているので
原稿に描かれた色とは
微妙に、あるいは大幅に
違った感じに印刷されてしまうのです。
これは
必ずしも印刷会社だけの責任ではありません。
印刷技術の限界です。

小部数かつ高額な美術書の印刷なら
手間と暇と金をかけて
厳密に色彩を再現させることも可能です。
しかし
読み捨てと大量印刷が前提の
雑誌連載に支えられてきた日本の漫画は
色彩を切り捨てて
現在に至りました。

この点
WEB漫画にはインキや輪転機が介在しないので
色の再現度については
出版漫画ほどは悩まないで済みます。
それに
パソコンでは
塗ることも塗り替えることも簡単なので
あまり悩まないで色の組み合わせを試すことができます。
この点は時間短縮に貢献しますね。

しかし
WEB漫画は
ディスプレイの新旧によって
発色が違ったりします。
自分のパソコンと
他の人のパソコンが同じ色を映し出すわけではありません。

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ほかにも
出版漫画とWEB漫画では
コマの構成の違いや
背景の描き込みの多寡の問題がありますが
これを論じると長くなるので
今回はこの辺で。

おしまい

漫画サンデー休刊

【皇紀2673/01/19】

名前が似ていてまぎらわしい
「漫画サンデー」(実業之日本社)と
「週刊少年サンデー」(小学館)。
この二つの漫画雑誌のうち
大人向けの「漫画サンデー」のほうが
来月2月で休刊します。

ちなみに
この二つはどちらも
今から54年前に創刊されたそうです。

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「漫画サンデー」休刊の理由は
単行本が売れないからです。
今の漫画業界は
雑誌の販売で利益を得るのではなく
連載作品をまとめた単行本を大量に売り上げることによって
儲ける仕組みになっています。

その単行本が売れない・・・・・というのは
「漫画サンデー」だけの話ではありません。
かつて漫画に勢いがあった頃は
大した人気が見込めない漫画であっても
出版社が「武士の情け」で
単行本をン万部くらい刷ってくれたこともありました。
しかし
今は世知辛くなって
単行本にすらしてくれない、ということもままあるそうです。

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そもそも
漫画雑誌の赤字を
単行本の儲けで補うという方法そのものに無理がありました。

雑誌が売れなければ
読者が新しい作品に触れる機会も少なくなります。

また
単行本で買わせようとなると
雑誌の読者を置き去りにして
まとまった巻数で読み応えのあるストーリーになってしまいます。
かくして
新規の読者がたまたま雑誌を手にしても
とても作品に入り込めません。
それで
雑誌はますます読まれなくなり
衰退の螺旋を下降するわけです。

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それでも出版社が
資金も豊富な大手なら
赤字雑誌の発行を続ける選択肢もあります。
雑誌を
連載作品を掲載するだけの
締切り設定装置と割り切るのです。
現在の文芸誌のようなものですね。
あるいは
会社の面子のために赤字雑誌を出し続けるという決断もあります。

しかし
中小となると
資金にも人員にも余裕はありません。
黒字化が見込めない雑誌は
休刊にせざるを得ないでしょう。

かつて隆盛を誇った漫画業界も
ついに崖っぷちまで追い詰められました。

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「漫画サンデー」の次は
「週刊少年サンデー」かもしれません。
こちらも
週刊漫画誌の採算ラインと言われる100万部を
とっくの昔に下回っています。
今では50万部割れも間近と噂されていますから
「週刊少年サンデー」の今後にも目が離せません。

おしまい

つまらない話

【皇紀2673/01/13】

俗に
「他人の恋愛と夢の話ほどつまらないものはない」と言います。
今回は
「夢」のほうのつまらない話です。
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近ごろは
急に冷え込んだり
はたまた
急に温かくなったりと
奇妙な天候が続いています。
一日のうちでも
数時間ごとに寒暖が激変したりします。
(・・・・・・と、私が思いこんでいるだけかもしれませんが)

そんな
気温が急変した日に
変な夢を見ることが多いです。

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その変な夢を
覚えているだけでも挙げてみると・・・・・。

その1 【大津で虎に追いかけられた夢】
非常に恐怖を感じた夢でした。
滋賀県大津市という意味不明な設定が味噌ですね。

その2 【団地が無限に立ち並ぶ道路を裸でマラソン】
裸と言っても素っ裸ではなく
パンツ(下着のことです)ははいていました。

その3 【京都で刀を振るって攘夷派の浪士を討伐する夢】
う~ん・・・・・。

その4 【水びたしの大阪の街を高架の電車で行き来】
これは昨晩見た夢です。
大雨で水に沈んだ大阪の街を
「私のアパートも水びたしに。
 早く帰らなければ」と焦りに焦りつつ
電車に揺られています。
しかし
電車は明後日の方向にひたすら走る、という筋書きでした。
その電車は
非常に高い所を走行していました。
海の上を渡っている感じでした。

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こうして文章にしてみると
つまらなさが一入(ひとしお)胸に迫ってきますね。

最後まで読んだ人の我慢強さに拍手。

おしまい

正月はテレビで映画三昧

【皇紀2673/01/07】

正月は実家のテレビで
録画しておいた映画を見ていました。
正月番組、特に民放のバラエティーなどは
見る気がしません。
あんなものを金をかけて制作するぐらいなら
過去の名作ドラマの再放送でもやったほうが
よほど視聴者へのサービスになると思うのですが。

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というわけで
夜は映画ばかり見ていたわけですが
こちらも
「面白いか」と問われると
「う~ん」と答えざるを得ません。
大金を投じて作った割りには
トホホな作品が多いですね。

基本的に私は
説明のナレーションで始まる作品には厳しい点数をつけます。
また
冒頭から会話だけが延々と続くような作品にも耐えられません。
導入部分には
作品のテーマを暗示するような映像なり動きなりを
持ってきてほしいものです。

それと
見始めてから
数分、あるいは十数分たっても
登場人物たちが何のために行動しているか分からない作品は
その段階で見切りをつけます。
役者の演技も上手くて
カット割りやカメラワークも巧みで
画面全体に凝りに凝った雰囲気が漲っているのに
何がなんだか分からない作品がたまにあります。

冒頭から人をそらさず
気分を盛り上げるエピソードの重ね方も巧みで
我を忘れてストーリーに没入するも
30分を過ぎると劣化・失速してしまう作品があります。
それでも
期待して見ていると
最後は尻切れトンボで終わりです。
多くの金をかけ
多くの人が関わっているにも関わらず
起承転結を上手くつけられないのです。

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そんなわけで
いろんな映画をテレビで見たのですが
ほとんどは数分で見切りをつけました。
最後まで見たのは
「キャットウーマン」と「セックス・アンド・ザ・シティ」だけでした。

「キャットウーマン」については
ハル・ベリー演じる主人公が
キャットウーマンになるところまでは面白かったので
つい
「最後に何かあるのでは」と思ってしまいましたが・・・・・。
さすが
ラジー賞を受賞するだけのことはあります。

「セックス・アンド・ザ・シティ」は
かなり前から
どんなものか興味があったので
テレビ放映を奇貨として鑑賞しました。
もっと過激な内容かと思いきや
案外ベタなメロドラマでした。
これが当時ヒットした理由ですね。

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以上
いろいろ好き勝手に書き散らしましたが
あくまで個人的な嗜好と偏見ですので
あしからず。

おしまい

皇紀2673年を迎えて

【皇紀2673/01/01】

昭和天皇御製
『ふりつもるみ雪にたへていろかへぬ 松ぞををしき人もかくあれ』

昨年と同じ歌を今年も載せました。
我が国の内外の環境は依然として厳しく、かつ
今後いっそう厳しさをますでしょうから
心折れずに耐えていきたいものです。

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それにしても
今朝は厳しい冷え込みでした。
道ばたの水たまりも
畑に残った雨水も
すべて厚い氷が張っていました。
しかし
昨日はひねもす爆風が吹いていたのですが
今日は風のない穏やかな朝でした。

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なお
当サイトでは皇紀を使用していますが
極右でも右翼でもございませんので
あしからず。

おしまい

目次

・奇跡の田嶋レトリック(02/28)
誤作動は怖い(02/25)
『ダイ・ハード』鑑賞3回目(02/19)
お詫び&言い訳&愚痴その他(02/13)
スポーツと体罰(02/13)
冬アニメ雑感(02/07)
本が売れないのは(02/01)
映画『アバター』を観て(01/31)
WEB漫画制作雑話(01/25)
漫画サンデー休刊(01/19)
つまらない話(01/13)
正月はテレビで映画三昧(01/07)
皇紀2673年を迎えて(01/01)

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雑文と創作漫画のサイトです。